気の利いた人と思われる「ひと言スピーチ」のコツ

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朝礼の進行は社長や部署のトップが務めるだけでなく、「朝礼」を仕切ることで責任感や指導力を育てる目的で、「当番制」で行う場合もあります。もし、あなたに当番が回ってきたら、どのように進行しますか?
元気良く「おはようございます」のあいさつに始まり、社訓やスローガンの唱和、「きょうもがんばりましょう」とか「きょうもお客様第一で励みましょう」などの決まり文句で、鼓舞をして終わればいいでしょうか?
かといって賢いところを見せようと、故事成語から導き出した逸話などを話しても、身の丈に合ったものでなければ、受け入れられないでしょうし、意味が理解できない人がいるようでは、話として成立しません。
ユーモアに富んだ話をして場を和ませようとするのも悪くはありませんが、一歩間違えば「ふざけている」とか「お調子者」のレッテルをはられかねません。
日ごろ、朝礼を行う立場にあるあなたならば、その話を、どれほどの人が熱心に耳を傾けてくれているか? 役立つことを伝えているか? 自信を持って「私の話は受け入れられている」と、胸をはれるでしょうか。
朝礼は会社だけでなく、学校や団体、組織でも行いますが、日常的でマンネリになっている傾向は否めません。ではどうしたら、いいのでしょうか?
基本は、朝礼を共にする相手と共有できる話題をあいさつに「さりげなく入れる」というスタンスです。
そういったシチュエーションができれば、相手との距離は縮まり、共感や協調が生まれます。だからといって、特別な話題を考えなくてもいいのです。
少しだけ気の利いた短めの「ひと言スピーチ」が、好ましい。その方が慌ただしい朝には、心にスッと入っていくものです。
朝礼の「ひと言スピーチ」は、何を伝えるかよりも、そこに集う方との距離をなくす気構えが肝心です。
朝礼では、季節にふさわしい話や「きょうは何の日」であるとか、会社がある地域の話題など、身近なネタが活用されている場合が多いと言えます。
たとえば6月の季節のネタとしては、梅雨対策や父の日や「ジューン・ブライド」から結婚式の話題など。
また、体調を崩しやすい時期ですから食中毒防止の観点から「梅干し」や「酢」、季節を代表する花である「アジサイ」を、取り上げるのもいいでしょう。
いくつか例を示します。
●例1 食事対策を交える
おはようございます! ●●営業部の臼井由妃です。6月は、「父の日」や「結婚式」などで、ふだん以上に感謝やお祝いの気持ちを伝える時です。
それも「健康な身体」があればこそできます。
体調を崩しやすい時期ですので、規則正しい食事で乗り切りましょう。
●例2 梅雨時と健康を交える
おはようございます! 朝礼当番を務めさせていただきます。●●営業部の臼井由妃です。
梅雨というだけで気分がめいると言う方もいらっしゃいますが、実は人体への影響はいいというデータもあります。梅雨は、仕事がはかどる時期なのです。
このチャンスを生かして、お仕事にまい進致しましょう。
●例3 アジサイを話題に入れる
おはようございます! ●●営業部の臼井由妃です。
アジサイがきれいな季節になりました。アジサイの花言葉は「強い愛情・元気な女性」です。
その言葉に恥じないように、元気に明るく仕事を進めて行きましょう。
男性の皆様も、ご指導のほどお願いいたします。
●例4 梅干しを織り込む
おはようございます! 朝礼当番を務めさせていただきます。●●営業部の臼井由妃です。
「梅はその日の難のがれ」といわれるほど、病気の予防や健康増進には欠かせない食品です。私など、梅干しを想像するだけで酸味を覚えて唾液が出ます。
元気や活力の基。梅干しを味方に、お中元商戦を勝ち抜きましょう。
これらの例を参考に、あなたなりのひと言スピーチを作ってみてくださいね。