気配りを欠く「言葉の省エネ」は出世や共感を妨げる

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「私に限ってそんな心配はいらない」という人こそ注意です。自信も一歩間違えば、うぬぼれになります。こういう人は「ストレートな物言い」をする傾向にありますから、冷静に客観的に自分の言動を見つめるといいでしょう。
「空気が悪い」ではなく「空気がよくない」。「この色は嫌い」ではなく「この色は好みではない」。「この仕事は苦手」ではなく「この仕事は得意ではない」。いずれも否定していることに変わりはありませんが、ちょっとした言い換えで印象は和らぎます。
こうした言葉遣いを意識すると、自然に肯定的な思考になり、受け入れる姿勢が生まれ、「マイナス言葉」は減っていきます。「マイナス言葉」をやる気や元気、勇気を与えるような「プラス言葉」へ一気に変換するのは難しくても、こうした言い換えならば取り入れやすいはずです。まずは「言い換え」に慣れてから、「プラス言葉」に意識を向けるといいでしょう。
何でも「どうも」で済ませるリスク
他人から何かをしてもらったときに「どうも」で済ませる人を多く見かけます。以前の本連載でも「どうにもならない、どうも君」という寄稿をしましたが、「どうも君」は増える傾向にあります。
「どうも」という言葉はあいまいです。「どうもありがとうございました」なのか、「どうも申し訳ありませんでした」なのか、相手の誤解を招く恐れもあります。