変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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そして何よりも企業の文化(Style)、すなわち思考や行動のパターンを変えることが大切です。最終的に目指すのは、常に自分達の働き方を見直し自律的に改善していく組織風土です。それは、他の6つの活動を実践する中で培われていきます。

ハードとソフトを有機的に結びつける

最初の3つ(戦略、組織構造、システム)はハードな経営資源であり、比較的短い時間に変えられます。難しいのは、後の4つ(価値観、能力、人材、文化)のソフトな経営資源のほうです。相当な時間とエネルギーをかけないと変化しません。

しかも、これらは有機的に結びつけていかないと、期待する効果が得られません。

たとえば、休暇取得を促進する制度をつくっても、「忙しいことはよいことだ」という価値観や文化が変わらないと、休みなんて取れません。組織や個人の能力が向上しないと、休んでいる人の穴を埋めることができません。

言い方を換えると、7つの要素をバランスよく高度に組み合わせることが、働き方改革を推進する人に求められるわけです。それこそがまさに改革の妙。企業が本来持っている7Sが違う以上、各社各様に考えるしかありません。

今では、働き方改革で成功している企業があちこちで紹介されています。しかしながら、成功した取り組みが、どんな固有の7Sの上に乗っかっているのか、ほとんど述べられていません。

そのまま全く違う7Sの上に乗っけても、うまくいくはずがありません。それぞれの会社や職場で「俺たち」の働き方改革を考えるしかないのです。

堀公俊
 日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立し、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「問題解決フレームワーク大全」「会議を変えるワンフレーズ」など。

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