モンハン「一狩り」750万人、eスポーツも戦場に
カプコンの辻本春弘社長

カプコンの辻本春弘社長
「バイオハザード」「モンスターハンター(モンハン)」とブランド化したゲームタイトルを数多く持つカプコン。1月に発売したモンハンの新作も好調で750万本を売り上げた。ゲーム経済圏が広がる中、2代目の辻本春弘社長は「750万本売れたと考えるのではなく、新たに750万人のユーザーを獲得したということ。ビジネスはここから」と市場での狩りにいそしむ考えだ。
独創的な世界 ヒットの源泉
――ゲーム経済圏が広がっています。
「当社は業務用でスタートして、11年前にiPhoneが登場してからゲームが安価でできるようになりました。これがグローバルに普及してゲームソフトは10兆円市場に膨れあがりました。最近ではVR(仮想現実)やAI(人工知能)も登場し、今年はeスポーツが日本でもスタートします。さらにアジア、南米と世界的に広がります」
――体験型サービスに消費の軸が移っていますしね。
「例えば通勤で自動運転になると、その間どうするのか。ゲーム、映画、読書、映画も含めてチャンスは広がります」
――メジャーなタイトルで顧客が熱狂する。カプコンはもう映画会社のイメージです。
「あくまで世界で評価されないといけない。昨年の『バイオハザード7』、今年は『モンスターハンター:ワールド』と独創的な世界観だと評価され、ヒットしました。技術もさることながらアイデア、世界観、キャラクター設定が重要です。子供の頃からゲームの世界に慣れ親しみ、驚くようなものを作ってやろうという社員の思いが結実したと思います」
――密林の映像はアマゾンなどに出向くとか。
「映像のためにロケハンは砂漠だったり、グランドキャニオンのような場所だったり、そういう所へ行ってますね。『ただ行きたいだけじゃないの』と思ったら、よくよく聞くと必要だなと」
「2年前に開発中のデモ映像を見たとき、プレーヤーが広いフィールドを縦横無尽に移動しながらモンスターと戦ったり川を決壊させたりと、今まで見たことがない壮大な世界が表現されていました。本当に実現できるのか懐疑的でしたけど」