統合型リゾートって何? 主力はカジノ、誘致続々

横浜市の林文子市長は8月、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を正式表明した
どこそこの都市が誘致に名乗りを上げたという統合型リゾート(IR)のニュースを最近聞くわ。「統合されたリゾート」ってどんなものなのかしら。
統合型リゾートの中身、どの都市が誘致に熱心なのか、三浦綾さん(59)と丸山小百合さん(49)が安西巧編集委員に聞いた。
――アイアールとは何なのでしょうか。
IRはインテグレーテッド・リゾートの略称です。カジノのほか、ホテルや劇場、国際会議場、ショッピングモールなどが集積した複合的な施設を指します。米国のラスベガスのほか、マカオ、シンガポール、韓国などが代表的な拠点ですね。
IRの特徴はなんといってもカジノです。日本では2002年に自民党内に「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」が発足。その後、与野党超党派による議連に発展し「カジノ合法化」を目指す運動が続いてきました。ただ、国民の間にはカジノに対する抵抗感が強く、IR整備推進法は16年12月にようやく成立しました。そして18年7月にIR実施法が成立しましたが、この時点でも世論調査では同法に反対する国民が53%に達していました。
カジノは一般的に、IR施設全体の5%以下の面積で総売上高の8割以上を稼ぎ出すといわれます。カジノの利益があってこそ、他の施設は低価格で充実したサービス・運営が可能になります。IRがカジノありきの施設であることは紛れもない事実です。