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希望退職、給与カットで責任を感じる

10年3月にはバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)だけで200人の希望退職者を募りました。グループ全体では約600人に上ります。

本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。役員の給与もカットしてすべて社員に回しますが、全然足りません。

社内の雰囲気も当然、悪くなります。この時ばかりは私も本当に会社を辞めようと思いました。

納得できない「社長運転手」人事に猛反発

実は20代でも会社を辞めようと思ったことがありました。ロボットを開発していた頃、当時のナムコの秘書課長に中村雅哉社長(当時)の運転手をやらないかと言われたのです。その理由は「家が近く、相性が良さそうだから」。

私がエレベーターで中村社長に直談判しているのをよく見ていたのでしょう。でも私はそのために入社したわけではありませんから、選定方法に納得がいきませんでした。異動になる寸前でしたが「辞める」と抵抗すると、なかったことになりました。

赤字の原因は、私を含めた経営陣が形ばかりの「バンダイナムコグループ」を作ろうと走り過ぎたからです。そこで旧ナムコと旧バンダイのやり方に戻しました。やり方が違っても個性があっていいんじゃないか。そうと思うとスッと目の前が開けました。

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[日経産業新聞 2018年10月23日付]

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