緊急事態、長期化ほど雇用拡大 スペイン風邪に学ぶ

閑散とした東京・銀座(4月29日)
大蔵省(現・財務省)で財務総合政策研究所の主任研究官などを務めた小黒一正・法大教授は「日本が直面しているのは『トロッコ問題』だ」と喝破します。経済を守るか、命を守るかという選択を迫られ、人々の移動制限を徹底すれば経済が死に、制限を緩めると人命が危険にさらされます。小黒氏は「中途半端が最悪の戦略で、両立を目指すと最終的にどっちも大きな痛手を被る」と指摘します。解決のヒントはリーマン・ショックでも世界大恐慌でもなく、1918年におけるスペイン風邪のパンデミック(世界的大流行)にありました。