野望はゲームで「世界制覇」 常に新しい切り口を追求
コーエーテクモホールディングスの襟川陽一社長
――eスポーツにはどう関わっていきますか。
「格闘ゲームシリーズの『デッド オア アライブ』でeスポーツをやっています。『三国志ヒーローズ』の対戦というのも将来を見据えてやっています。今年中に主催者として対戦の大会をしたいなと思っています」
――「500万本売れる大型タイトル」を計画に掲げています。
「今(開発の)最終くらいです。歴史シミュレーション系かというところを含めてまだお話しできません(笑)」
海外とコラボ M&Aも視野
――さらなる経営統合は考えていますか。
「M&A(合併・買収)はどんどんやっていきたいなと。パッケージソフトを作っている会社でも、スマホゲームを作っている会社でも」
――社長の野望は。
「グローバルIPを目指したい。海外の有力な会社との協業が非常に大切です。歴史IPとは限らなくて、当社が持つ技術力とのコラボレーションもありえます。当社のシミュレーション技術とかアクションゲームや無双のエンジンなどのゲームのシステムと、海外のIPやキャラクターとのコラボがどんどん行われていくと思います」
――クリエーターのシブサワ・コウさんとしては今後どんなゲームを作り出しますか。
「びっくりするようなゲームの材料、いっぱいあります。3年(の経営)計画作ってますけれども、4年目とか5年目あたりに作ろうというのも仕掛けてます。今忙しくて楽しいときです」
(聞き手は日経MJ編集長 半沢二喜)
襟川陽一
1973年慶大商卒。78年光栄(現コーエーテクモゲームス)を設立し社長に。99年会長。2001年に病気で経営の一線から退き、最高顧問に。10年コーエーテクモホールディングスの社長に就任。栃木県出身。69歳。
1973年慶大商卒。78年光栄(現コーエーテクモゲームス)を設立し社長に。99年会長。2001年に病気で経営の一線から退き、最高顧問に。10年コーエーテクモホールディングスの社長に就任。栃木県出身。69歳。
ライセンスで増収

21年3月までの中期経営計画で売り上げ500万本級のパッケージゲーム、月間10億円を超えるスマホゲームの開発を掲げる。新作への期待が膨らむ一方、開発費などはかさむ。IP(知的財産)で収益を上げながら投資を続けられる好循環は同社のおはこだが、これを続けられるか、注目だ。(藤井太郎)
[日経MJ2020年2月17日付]